免許・法規

普通免許で乗れる中古トラック

2026.06.21 更新 読了 約11分 編集部
普通免許の取得時期別に運転できるトラックの範囲。左から2007年6月以前は車両総重量8トン未満、2007年6月〜2017年3月は5トン未満、2017年3月以降は3.5トン未満まで運転可能

「普通免許でトラックに乗りたい」と思ったとき、最初に気になるのが「どのサイズまで運転できるのか」です。結論から言うと、同じ「普通免許」でも取得した時期によって運転できるトラックの範囲は大きく異なります。また「2トントラック」という通称だけで判断するのは危険で、実際には車検証に記載された車両総重量と最大積載量で決まります。

この記事では、普通免許で運転できるトラックの条件を取得時期別に整理し、実際に購入できる中古トラックの車種例、積載や乗車人数に関する注意点、そしてトラックバンクで該当車両を探す方法までをまとめました。

普通免許で運転できるトラックの条件

免許の取得時期で変わる3つの区分

普通免許で運転できるトラックの範囲は、道路交通法の改正により段階的に狭くなっています。自分の免許証に記載された取得日をもとに、以下の3区分で確認してください。

取得時期車両総重量最大積載量乗車定員免許証の表記(条件欄)
2007年6月1日以前8トン未満5トン未満10人以下「中型車は中型車(8t)に限る」
2007年6月2日〜2017年3月11日5トン未満3トン未満10人以下「準中型車は準中型車(5t)に限る」
2017年3月12日以降3.5トン未満2トン未満10人以下条件欄の記載なし(または「普通」のみ)

2007年6月2日に「中型免許」が新設されたことで、それ以降に取得した普通免許の範囲は8トン未満から5トン未満に縮小。さらに2017年3月12日の「準中型免許」導入により、最新の普通免許は3.5トン未満・最大積載量2トン未満までとなっています。

過去に取得した免許は、その時点の条件で引き続き運転できます。免許証の「条件等」欄に「中型車は中型車(8t)に限る」「準中型車は準中型車(5t)に限る」といった記載がある場合は、それぞれの限定条件が適用されます。

車両総重量と最大積載量の基礎知識

法規上の運転可否を決めるのは「車両総重量」と「最大積載量」です。この2つの意味を正しく理解しておきましょう。

  • 車両総重量(GVW): 車両そのものの重さ(車両重量)に、最大積載量の荷物と乗車定員分の重量(1人あたり55kgで計算)を加えた総重量。運転免許の区分はこの数値で判断されます。
  • 最大積載量: 荷台や荷室に積める荷物の最大重量。車検証に明記されています。

たとえば、車両重量2.5トン・最大積載量1.5トン・乗車定員3人のトラックの場合、車両総重量は「2.5t + 1.5t + (3人×55kg=0.165t)」で約4.165トンとなります。この数値が3.5トンを超えるため、2017年3月12日以降の普通免許では運転できません。

「2トントラック」表記の注意点

業界では「2トントラック」という呼称が広く使われていますが、これはあくまで通称で、運転可否を保証するものではありません。同じ「2トン」でも冷凍機やパワーゲート(昇降装置)、クレーンなどの架装が付くと車両総重量が増え、普通免許の範囲を超えることがあります。

中古トラックを購入する際は、販売店の表記だけでなく、必ず車検証の「車両総重量」と「最大積載量」の実数値で判断してください

普通免許で乗れる中古トラックの代表車種

普通免許で運転できる1.5トン積み小型トラック(平ボディ)の実例。白いキャブと荷台を持つ小型商用トラックが物流施設に停車している様子

ボディタイプ別・普通免許該当早見表

トラックのボディタイプによって架装の重さが異なるため、同じ積載量クラスでも普通免許で運転できるかどうかは変わります。以下は2017年3月12日以降の普通免許(車両総重量3.5トン未満)を基準とした目安です。

ボディタイプ別の普通免許(2017年以降)運転可否早見表。軽トラック・平ボディ・バンは運転可、ウイング・冷凍車は要確認、クレーン車・ダンプ・タンクローリーは運転不可

ボディタイプ普通免許での運転可否備考
軽トラック〇 すべて可車両総重量1トン前後
平ボディ(1.5t積以下)〇 おおむね可架装が軽く条件内に収まりやすい
バン(箱車・1.5t積以下)〇 おおむね可架装の重さに注意
ウイング(1.5t積以下)△ 要確認ウイング機構の重量で総重量超過の可能性
冷凍車・保冷車△ 要確認冷凍機の重量が加わるため注意
クレーン車× ほぼ不可クレーン架装により車両総重量が大きい
ダンプ× ほぼ不可車両総重量超過
タンクローリー× 不可中型免許以上が必要
トラクタ・トレーラー× 不可けん引免許・大型免許が必要

2007年6月1日以前の取得者(8t限定)であれば、クレーン車や小型ダンプの一部も運転可能ですが、いずれも車検証の確認が前提です。

取得時期別・乗れる代表車種とスペック

中古トラック市場で流通量が多く、普通免許での運転可否が購入判断に直結する代表車種を、取得時期別に整理しました。車両総重量が条件内であれば運転可能です。

▼ 2017年3月12日以降の普通免許(3.5t未満)で乗れる代表車種

メーカー車種名最大積載量車両総重量の目安運転可否
日野デュトロ(1.5t積)1.5トン約3.3〜3.4トン
いすゞエルフ(1.5t積)1.5トン約3.3〜3.4トン
三菱ふそうキャンター(1.5t積)1.5トン約3.3〜3.4トン
トヨタダイナ(1.5t積)1.5トン約3.3〜3.4トン
マツダタイタン(1.5t積)1.5トン約3.3〜3.4トン
UDトラックスカゼット(1.5t積)1.5トン約3.3〜3.4トン
日産アトラス(1.5t積)1.5トン約3.3〜3.4トン

上記はいずれも平ボディ・標準架装の場合です。バンや冷凍車など架装が重い仕様では、同じ1.5トン積でも車両総重量が3.5トンを超えるケースがあるため、個別の車検証確認が必須です。

▼ 2007年6月2日〜2017年3月11日の普通免許(5t未満)で乗れる代表車種

メーカー車種名最大積載量車両総重量の目安運転可否
日野デュトロ(2t積)2トン約4.4〜4.6トン
いすゞエルフ(2t積)2トン約4.4〜4.6トン
三菱ふそうキャンター(2t積)2トン約4.4〜4.6トン
日野デュトロ(3t積ワイド)3トン約5.8〜6.5トン×

▼ 2007年6月1日以前の普通免許(8t未満)で乗れる代表車種

この区分では、最大積載量5トン未満・車両総重量8トン未満まで運転可能です。いわゆる4トントラック(日野レンジャー、いすゞフォワード、三菱ふそうファイターなど)の一部も範囲内で運転できます。ただし車両総重量が8トンに近い仕様もあるため、必ず車検証で確認してください。

中古トラック購入時の注意点

積載量オーバーのリスク

中古トラックを購入したあと、実際の使用場面で積載量を超過すると、道路交通法違反(過積載)となります。具体的には、車両総重量が免許条件を超えると無免許運転、最大積載量を超えると積載制限超過となり、いずれも罰則の対象です。

中古トラックの場合、経年による補修や追加架装(パワーゲートの後付け、保冷庫の増設など)で車両重量が当初のカタログ値より増えていることもあります。購入前に車検証の数値を確認し、普段積む荷物の最大重量を想定して余裕のある車両選びをしてください。

乗車人数・架装が車両総重量に与える影響

車両総重量には乗車定員分の重量(1人あたり55kg)が含まれています。乗車定員3人のトラックに3人乗車し、かつ最大積載量ギリギリまで荷物を積むと、計算上の車両総重量を超過する可能性があります。

また、パワーゲート(油圧式昇降装置)や冷凍機、クレーンなどの架装は、それぞれ数百kg単位で車両重量に上乗せされます。これらの架装付き中古車を検討する際は、架装を含めた実車両重量を必ず確認してください。

車検証で運転可否を必ず確認

自分の免許で運転できるかどうかは、車検証の以下の項目で判断します。

  • 「車両総重量」: 自分の免許区分の上限未満であること
  • 「最大積載量」: 自分の免許区分の上限未満であること
  • 「乗車定員」: 10人以下であること

中古トラック販売店の表示やカタログ値ではなく、現車の車検証に記載された数値が法規上の判断基準です。購入前にかならず実車の車検証を確認してください。

トラックバンクで普通免許対応の中古トラックを探す

トラックバンクでは、ボディタイプ・メーカー・クラス(小型)を指定して、普通免許で運転できる中古トラックを絞り込めます。

中古トラックの在庫は日々入れ替わります。普通免許で運転可能な車両の最新在庫は、トラックバンクの検索機能でご確認ください。

参照元:

  • 警察庁「道路交通法の一部を改正する法律」(平成19年法律第90号・平成27年法律第40号)
  • 全日本トラック協会「運転免許証と車検証をチェックして運転できるトラックかどうか必ず確認しよう」

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